CANDYBAR Galleryでは初となる勝木有香の個展を行います。
勝木はシルクスクリーンの技法を用い、アニメーションのキャラクター画面の中の「動き」を可視化する為の曲線や線の重なりを用い、平面の画面の中に躍動感を生み出す作品を制作しています。
制作のきっかけとなったのは、カエルの跳躍をスローモーションで撮影した動画を見たことでした。人の目では捉えきれない動きがあることに気づき、「静」である平面の中に動きを感じさせるような作品を生み出す方法について考え始めました。
制作当初は主にモノクロの画面を制作し、線の重なりによる躍動感が画面いっぱいに広がっていました。数年前よりカラー作品を多く手がけるようになり、線の躍動感に加え色彩による画面の中の奥行きが広がり作品の深みがより一層増してきました。
本展では、新作11点を含む17点を展示いたします。
勝木有香 個展
LETTING GO OF BALLOON
2023年12月2日(土)- 12月24日(日)
Open 13:00-19:00
Close sun / mon ※12/3(日)、24(日)はオープンいたします。
作家在廊予定:12/2(土)、3(日)
私は主に、ある方向に動くことで変化する形や曲線、リズム感に興味があり、それらを追ってしまいます。
日常を過ごす中で、それらを意識していると活発さや原動力、たまに壮大さに押し流されるような感覚を持ち、その感覚を断面的に切り取ると様々なレイヤーの中に「動き」が見えてきます。
この「動き」を重要視しながら可視化させるため、いくつものセル画で構成されているアニメーションの中にもこの感覚の力を持っているのではないかと可能性を感じ、最近はそれらを素材・モチーフとして制作しています。
アニメーションの中のキャラクターがリズミカルに動くことで変化する、柔軟性のある形や曲線などをトレースし、さらに塗りつぶす、消す、重ねるなど画面上でまた新たな「動き」を再構成していきます。これらが目の前に現れた時、どのような存在として受け入れられるのかについて制作しています。
今回の展示「LETTING GO OF BALLOON」というのは「風船を手放す」という意味です。
空気の入った風船を手放すと、内からの空気が勢いよく外に吐き出され、予想外の方向に移動する場合もあれば、風船の口が閉じていると、外からの力によってフワフワと自由に動くというように、今回展示する作品たちは、手放された風船のように気づけばあらゆる形や方向に移動、変化しているような瞬間の素材・モチーフとして集め、表現しました。
勝木有香
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